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Ninjabotには一般的な家庭用3Dプリンターにあるテーブルの傾き調整ネジ(水平出し)が付いていないように見えるのですが、水平出しはどこで行うのでしょうか?

よくいただくご質問ですが、確かにニンジャボットには一般的なパーソナル3Dプリンターにあるテーブルの水平調整ネジ(機構)はありません。

精度のいいアルミフレームの上に乗っかるように精度よく設置された2本のシャフトを介し上下には動かず前後方向だけに動くテーブル構造ですので、テーブルが上から下に降りてくる構造のプリンターに多い片持ちテーブル(テーブルの支点が片側にしかない)に比べ、大きく重いものを造型しても構造上テーブルがおじぎする(傾く)ことがないので調整機構はありません。

ニンジャボットも開発段階ではテーブル4隅に水平調整のネジがあり、その状態で各種実験を繰り返していましたが、実際に調整してみるとわかりますが、4点のネジでテーブルの傾きを調整しようとしてもなかなか傾きは調整できません。

例えば、右手前が他より2㎜位低そうだと思ってそこを2㎜上げて測りなおすと今度は先ほどは大丈夫であった他の3か所の高さも微妙に変わってしまいます。テーブルの素材そのものはどのようなプリンターであっても、平滑なガラスやプラスチック、金属板などからできていて曲がるものではないので、3か所の高さを変えずに1か所だけ変えることはできない為、1か所変えると他も変わってしまい、4点の高さを揃えるには何度も何度も繰り返しネジを回して調整を繰り返さなくてはならず、思っている以上に時間がかかります。
そのようにして苦労して調整して何とか水平が出たと思って射出実験を繰り返していた初期型モデルよりも、現行の調整機構がないものの方が実際に計測してみると、はるかにテーブルの水平度が高い状態になっています。
よってニンジャボットは煩わしいテーブルの水平出しの必要性そのものがありません。

当社では現在3Dプリンタを部品の試作などに使っています。造形精度にはある程度満足してるのですが、この度、耐溶剤性を求められる環境下で治具を使う必要が出てきましたので
耐溶剤性があるフィラメントを使いたいのです。

ところが現在使用している3Dプリンタはメーカー純正のABSとPLAフィラメントしか使えないようになっているため、
付属のソフトではプリンタヘッドの加熱温度をはじめ各種設定項目を自由に設定出来ないので
社外品のフィラメントが使えなくて困っています。御社のプリンターはそのあたりはどのようになっていますか?

ニンジャボットは当社推奨品以外のフィラメントの使用にも柔軟に対応しています。

現行のモデルでは240℃程度の加熱温度までで溶解できるフィラメントでしたら、ほとんどのものに対応できると思っております。
もちろんフィラメントの種類やメーカーにより特性が違いますので、綺麗に造形するためにはフィラメントの押出速度や引き戻し速度など、プリンターをお使いになる方が適宜調整するなどの工夫は必要ですが、フィラメントを溶かして射出するということに関してはほとんどのものに対応できると思います。


現在、プラスチックの切削加工で試作品を作っていますが、外部へ出すと1週間から10日くらいかかるので、期間短縮のため社内で3Dプリンターを導入し、内製化できないか検討しています。製作サイズをもう少し拡大してほしいのですが、対応可能でしょうか?

よくある質問「カスタマイズについて」の答えと同じになりますが、

(1)造形時間があまりにもかかりすぎること
(2)造形の失敗リスクがあること

を考慮すると、当社としましては、このサイズのマシンはいまだ製品に足る充分な検証、評価ができていませんので大きなものは作れません。
今後求められているテーマであることは確実ですので、いましばらくお待ちください