樹脂を積層するタイプの3Dプリントの基本的な原理

3Dプリンターと一口に言っても色々な方式がありますが、溶かした樹脂(プラスチック)を薄く1層ごとに積み重ねていくタイプの3Dプリンターが現在の市場においては最も台数が普及していて一般的なタイプといっても過言ではありません。

しかし、実際の3Dプリンタを真近で見たことがない方にとっては3Dプリンタで立体物が作れると聞いてもどのようにして作られるのかいま一つよくわからない方も多いかと思われます。

そこで簡単に原理を説明させていただきたいと思います。

まず、樹脂積層タイプの3Dプリンターは上からひも状の固く細いプラスチックを押し込んで、加熱したノズルでそれを溶かして先端からにょろにょろと細く押し出します。これを面状に塗り拡げて、その面を何層にも積み重ねて立体物を作り出します。
この押し出された樹脂の直径は標準で0.4mmφくらいが多いです。

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これがプラスチックが押し出されてくる様子です。動画で見てみましょう。
上の方にある細いブルーのひも状のプラスチックを歯車で挟んで下に送り込みノズル部で溶かして先端から押し出しています。押し出された直後は柔らかい状態ですが冷えるとすぐ固まります。


この僅か0.4mmの直径で出てくる溶けた『線状』のプラスチックを造形テーブル上に端から置いていき、それを『面』にして、その面を何層にも積み重ねていきます。けっこう時間がかかる根気のいる作業です。

ここからは造形される様子をCG動画で見てみましょう。CG動画で見ると分かり易いです。まずは簡単な形状の四角いサイコロのような形を細い線状のプラスチックでどうやって作っていくのかご覧ください。
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3Dプリントの基本的な方法はまず外周部をなぞり、その内側を端から塗り潰していきます。鉛筆で塗り絵をするような感覚です。塗り絵の場合は厚みがありませんが、3Dプリントの場合は絵とは違うのでほんのちょっとだけ厚みがあります。この厚みが積層ピッチと呼ばれるもので1層の厚みです。特別な場合を除き、大体この1層の厚みは0.1~0.2mm程度にする場合が多いです。




幅0.4mmの細い線を0.1mm位の厚さで端からずっと延々と並べて面を作るという気の遠くなる作業です。これをひたすら繰り返し、面が塗り潰せたら1層分の厚みだけ上にあげてまた同じことを繰り返します。

ですので仮に1層の厚みを0.1mmに設定して高さ10センチのものを作ろうとすると実に1000層も重ねることになります。

けっこう地道な作業なのです。

ちなみにもう少し複雑な形の場合はこちらです。ペン立てです。
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サイコロみたいな簡単な形じゃなくても立体物が出来上がる原理がおよそイメージできるかと思います。